ゴルフボール進化の歴史

ゴルフボールは日々進化しています。

ゴルフボールは最新テクノロジーの塊なのです。

そんなゴルフボールの進化の歴史を紹介します。

フェザーリーボール

牛革のカバーに鵞鳥の羽毛を詰め込んだゴルフボール。

製造方法は、帽子一杯分の羽毛を水で湿らせ、それを湿らせた皮革の袋に詰め、封をして乾かします。

そうすると乾燥した羽毛は大きく膨らみ、反対に牛皮は縮むため、とても硬いゴルフボールとなります。

このように、とても高度な技術が必要となるため、腕のいいボール職人でも一日にせいぜい4,5個しか作れませんでした。

しかも、一個のゴルフボールを作るのに大量の羽毛を使用するため、当時はとても高価なものであり、安価なガッティボールの出現により姿を消しました。

ガッティボール

1840年代に登場した樹脂製のゴルフボール。

ガッティボールはガッタパーチャという天然樹脂をボール型の型に入れて温めて作った、いわゆるワンピースゴルフボールです。

安価で耐久性があり、フェザリーボールのよう縫い目のない、美しい球体をしていましたが、ガッティボールは飛距離にばらつきがあり、思いもよら方向へ曲がるうえ、飛距離もフェザリーボールにおよびませんでした。

しかし、ガッティボールを使い込むうちにつく傷によって、飛距離、方向性が安定することに気付いたゴルファーは、ゴルフボールのエアロダイナミクスを理解しないまま、後のディンプルを発見したのです。

ハスケルボール

1889年、米国のコバーン・ハスケルが芯球(コア)に糸ゴムを巻き付け、その上に天然樹脂(バラタ)カバーをかぶせたゴルフボールを開発しました。

これがハスケルボールで、ガッティボールよりよく飛んだので、ゴルフボールの主流となります。

このハスケルボールが「糸巻きボール」の原型なったのです。

糸巻きボール

糸巻きボールは、中心のコア(リキッドまたはソリッド)に糸ゴムを巻きつけ、その表面にカバーをかぶせており、コア、糸ゴム、カバーのスリーピース構造となっています。

カバーには天然ゴムのバラタカバー、合成樹脂のサーリンカバーがありますが、プロゴルファーはソフトな感触であるバラタカバーを使用する率が高いです。

しかし、バラタカバーは耐久性がなく、すぐにカバーが切れる、変形する為、コストパフォーマンスを重視するアマチュアには、大変、高級なゴルフボールでした。

ソリッドボール

反発性の高い高分子化合物で作るゴルフボールです。

1ピースから2ピース、3ピースへの進化を続けていますが、ソリッドボールの弱点であった固い打球感が改善され、ソフトな感触と飛距離が実現され、現在、ゴルフボールの主流となっています。

日本では、1982年にブリジストンより「アルタス」が発売され大ヒットして以来、ソリッドボールが急速に普及しました。

耐久性もよく、フィーリングもソフトなソリッドボールですが、現在では市場の約95%を占めるほどになっています。